2009年06月08日

反省

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やっとの事で『小篆千字文』を終わらせた反動で、ついまた随分とアップをさぼってしまいました(汗)

これからまた心機一転、頑張ります。(あくまで「のんびりと」、ですけどね。)


さて、前回(と言っても随分前になりますね)「『小篆千字文』、終了です。」の回の中で、「全体の統一感」という事について一言だけ触れましたが、皆さんの中にはそれを読んで

「話の順序が逆さまじゃないの?」

と思った人もいるかもしれません。


「何が?」

という人もいるでしょうから、今回はこの点から出発してもう少し考えてみたいと思います。


私はあの『小篆千字文』を、「全体の統一感」という点について強く意識しながら書きました。

結果、残念ながら成し得なかったのは前回の話の通りですが、しかしそもそも考えてみると、「統一感」などというものは、意識して持たせようとすべき類のものなのでしょうか?


結論から言えば、それは

「只書いて、それを後から見渡してみた時にそこに感じられるもの。」

であるのが理想なのではないかと思うのです。

その意味で、私の場合は話の順序が逆さまになってしまっていたわけですね。


とは言うものの、今の私には「只書いて」と簡単にいく程の腕がありません(苦笑)

そこで、話の順序が逆になるのを承知の上で、「意識しておいてから」書く事にしたのです。


「何が悪いの?」

と思う人もいるでしょう。


「実際に書く前の段階の意識」

の重要性については、それこそこれまでこのブログで何度も繰り返し話してきた事ですからね。


ここで間違ってはいけないのは、学書の際に

「実際に書く前の段階の意識」

を明確にしておく事は確かに極めて重要なのですが、それはあくまで「学書の際」の話だという事です。


その真の目的は

「余計な意識などしなくとも書けるようになる」

という事にこそあるのであって、「事前の意識」というある種の作為性を無条件に是とするという意味ではありません。


「余計な意識などしなくとも書けるようになる」

為に

「しっかりと意識しておいてから書く」

というのは何とも逆説的な言い方ですが、ここのところを思い違いしては本末転倒になってしまいます。


それを確認した上で話を戻しますが、私のとった順序というのは、換言すれば正に「極めて作為的」なものに他なりません。

私はあの『小篆千字文』を「作品」という程の大袈裟な意識を持って書いたわけではありませんが、「学書」として書いたというのもやはり適当ではありません。

そもそも純粋に「学書」として書いただけのものなら、私の場合絶対にあのような形で提示などしませんから(笑)


元来小篆などという書体は字形そのものが持つ特質に「自己陶酔して終わり」という結果になりやすく(今回の私は正にこれでしょう。)、書いたものが単なる概念的なものに陥りやすいという性質のものですから、その上そこに「極めて作為的」な思惟を前提として持ち込もうとすれば、その結果は自ずから「つまらないもの」になる危険性を高めてしまわざるを得ません。

「小篆(篆書)の参考例をその字形という観点からから提示する。」

という今回の試みとしての意味では、それも一つのあり方なのかもしれませんが、それではやはり平易という意味での無味乾燥のテキストとして以上にはなり得ないでしょう。

ですが私自身としては「つまらないもの」にしたかったわけではありませんし、無味乾燥のテキストにしたかったのでもありません。


格好付けて言えば

「平易でありながら、只単にそれだけではない世界観を感じさせるもの。」

とでも言うべき千字文を書きたかったのです。


にも関わらず、

「色々な意味で中途半端なものにしかならなかった。」

というのが実際の結果でした。


端的に言えば、

「只単なる平易なものでしかないが、全体の統一感はとれている。」

というわけでもなく、

「只単に平易なだけではない、それ以上のものになっている。」

というわけでもない、どっちつかずの出来上がりです。


これは例えば百文字程度を書いただけでは決して分からない、実際に千文字書いてみたからこそ見えてきた結果だったと思います。


残念な結果ではありましたが、私自身、自分の腕(の未熟さ)を再確認出来ましたし、今回の反省に対する今後の課題も見えていますから、今回の試み、やはりやって良かったと思っています。

アップする手間には心底うんざりしましたが、画面上で見てみる事によって初めて気が付いた点も少なくありませんでしたから、それも含めてやるだけの価値はあったとも感じています。

アップをサボっていた間、こんな事を一人であれこれ考えていたのでした(笑)


ところで今回触れた作為性の問題というのは、極めて重要かつ難しい問題ですから、ここでいつもの調子で屁理屈を多少こねた程度ではとても扱いきれそうにはありませんが、書を続ける以上、必ず意識しておかなければならない問題でしょうし、避けて通るわけにもいかない問題です。

その事を、私の個人的な反省を吐露する事によって、皆さんにも少しでも考えてみて頂けたらと思ったのですが。

如何ですか?


『小篆千字文』の話は今回で本当に終わりです。

次回からこそは、いつものような内容に戻りますからね。

それではまた。

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

誹謗中傷を目的としたような常識に反するもの以外、お返事させていただきます。

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

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2009年05月06日

『小篆千字文』、終了です。

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遂に!

遂に終わりましたぁ!

『小篆千字文』


いや〜、ホントに長かったですね〜(汗)


前にも書きましたが、『小篆千字文』そのものを書く事よりも、一千字分をスキャニングしてアップするまでの手間の方が100倍大変で、それがこれ程までに面倒だとは正直思っていませんでした。

でもそれもようやく終わり、今は自己満足と共にささやかな達成感を味わっています。

皆さんにも随分と退屈な思いをさせ続けてしまいましたが、これでまたいつも通りの内容に戻りますからね。


実は

「篆書が終わったら楷書の千字文もやって欲しい。」

といった話をメールで頂いたりもしていたのですが、お断りしました。

こんな面倒な事、絶対に二度とやりません!(笑)


それにしても、実際にこうやって一千字書いてみると、一千字書いてみてこそ気が付く事もあるものです。

特に欠点については自分でも嫌という程に目に付きます(苦笑)

個々の文字の細かい部分については勿論ですが、それより何より大きいのが、全体の統一感の欠如です。


篆書の千字文を書いた事はこれまでにも何度もありましたが、今回程にある意味で禁欲的な書風で全体の統一感を強く意識しながら書いた事はありませんでした。

それ程強く意識しながら書いたにも関わらず、最初から通して見ていくと、前半はまだその方向性が固まっていない事が良く分かります。

固まり始めているのは半分を過ぎた辺りからでしょうか。

本当の意味で自分の千字文が書けているのは700以降くらいからかもしれません。


本来ならしっかり固まった状態になるまで書き込んでから始めるべき試みだったのでしょうが、今回は私自身、この試みを通して私の中に私なりの『小篆千字文』を作り上げていきたいという思いがあったので、あえて見切り発車で始めてしまいました。

その為、私なりの試行錯誤がそのまま表れてしまっています。


ですがその試行錯誤を通して、

「私なりの『小篆千字文』を作り上げていきたい。」

という当初の目的は果たす事が出来たように思います。

これは私にとって何よりも大きな収穫でした。


因みに前半部分で私自身が余りにも気になる字については、今後少しずつ書き直してこっそりと差し換えておこうと思っています(笑)


このように自分自身では欠点ばかりが目に付く出来ではありますが、それでも

「篆書を書いてみたいけど、何から始めたら良いのやら?」

と途方に暮れていた人達にとっては、一つの参考例として、多少なりとも寄与する事が出来たのではないかとも思います。


今後このブログで私自身が書いたものを掲載する事は恐らくもう無いでしょうが、最初で最後のこの掲載が、これまでのこのブログでの私の話に僅かながらでも説得力を与えるものとなってくれていたら嬉しいのですが。


それとは全く反対に

「何だよ。いつも偉そうな事ばかり言ってたけど口先だけだったんだな。」

と思われてしまったかもしれませんが(苦笑)


とにかく、『小篆千字文』は終了しました。

皆さん、長らくお付き合い頂き、本当に有難うごさいました。


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2009年04月28日

ラストスパートなので・・・

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「何だか最近アップしたと思ったら『小篆千字文』ばっかりだなぁ。」

とお思いのあなた。

ごめんなさい(汗)

篆書に興味の無い方にとっては全く面白くも何ともないアップが続いていますよね(大汗)


「小篆千字文」も860まで進みました。

私としては残りあと少し、ラストスパートの気分なのです。

とにもかくにも「小篆千字文」を終わらせてしまわない事には、他の話題についてゆっくり書く気にもなかなかなれないものですから。


あと少し、あと少しなので、我慢して下さい。

お願いします。

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2009年03月14日

それっぽい?

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相変わらず地道に進んでいる「小篆千字文」ですが、ちょっとこんな事をしてみました。

白黒反転555・556
白黒反転557・558

何の事はない、白黒反転です。

以前、米元章の草書を白黒反転してみた事がありましたが、今回もそれと同じです。


さて、どうですか?


白黒反転しただけで、随分とイメージが変わるものですね。

しかも、何だかこの方がそれっぽいではありませんか(笑)

これにわざと模糊とした加工を施したりすると、随分と拓本風になって面白そうですね。


う〜ん・・・

背景が黒い方が、全体的なイメージが締まって感じるのでしょうか。

同じものなのに、こっちの方が良く書けている様に感じます(苦笑)

最初から全部こうすれば良かったかな(笑)


まぁ、こういうのは自己満足のお遊びですからね。

それでもこんなお遊びをやってみる事によって、肉筆と拓本とのイメージの違いについて、色々と考えてみる事もあるわけです。


皆さんも試しに自分の書いたものをやってみると面白いですよ。


今回はあっさりと、それではまた。

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2009年03月03日

折り返し

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「小篆千字文」は500を越え、やっと半分を折り返しました。

いや〜、まだ半分とは言え、ここまで長かったぁ(汗)

こんな面倒な事、始めてしまった事をこれまでに何度後悔した事か(笑)

あと半分、書き上げたままスキャニングすらされていない半紙の山を見ると、それだけで気が滅入りそうです(苦笑)

でも、何とか折り返し地点を過ぎましたからね。

頑張らないと!


それにしても…

小篆千字文。その前に」では篆書の独習に格好のテキストがなかなか無い、という話をしましたが、どうやら話はテキストだけではないようです。

ネットで「小篆」や「篆書」という語句を検索してみても、これと言った内容が殆んど見付からないんですよね。

勿論、全く無いわけではありませんし、Amazon等で関連する本を探す事も出来るわけですが、それでもやはり、仮に独学者が

「篆書をやってみよう。」

と思い立ってみても、なかなか実際的な情報が手に入らずに途方に暮れてしまうのではないか、と改めて思いました。


仮にAmazon等で篆書の入門書の類が見付かったとしても、その詳細な内容までは分からないわけですし、分かったところでそれが適した内容なのかどうか、判断が付かないでしょうから。


考えてみると、そもそも書をやっている人の中でも普段から篆書を扱っている人というのはその割合が非常に少ない上に、それをネット上で何かしらブログの記事やHPにしている人となると、更に数が少なくなってしまうのでしょうね。

書を始めてから篆書に手を出そうなどと考えるまでには、既に長い月日が経過している場合が多いと思われますが、つまり、現時点でネットを積極的に扱っている世代と篆書を書いている世代とが殆んど重ならないのではないかと思われるのです。(もっともこれは篆書に限らず書全般にも当てはまる話ではありますが。)


私よりも立派な篆書が書ける先生なら幾らでもいるでしょうが、そういった先生達がわざわざブログを開き、そこで私の「小篆千字文」のような事をするとは到底思えませんし、こんな地味で面倒臭い事を始めようとする人間自体、そもそもいないんでしょうねぇ(笑)


何れにせよ、ネット上の「篆書難民」とでも呼ぶべき人達にとって、私の「小篆千字文」が僅かながらでも役に立つのであれば、こんなに嬉しい事はありません。

こんな事を言う割には、内容としては単なる篆書の羅列でしかないのですが(苦笑)

それでも現状にとてもちっぽけな一石を投じたくらいの意味は有るのかもしれませんから、自分勝手にそう信じて(笑)、あと半分、頑張りますよ。


それではまた。

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2009年02月03日

小篆千字文の通信添削について

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やっと(汗)400まで掲載が終わった「小篆千字文」ですが、先日ある方から

「小篆千字文は通信添削の対象としては含まれないのですか?」

という内容のメールをいただきました。

この方にはすぐにお返事差し上げましたが、もしかすると同様の疑問を持たれている方もいらっしゃるかもしれませんので、その方の了解を得て、ここでもお答えしておきます。


とは言うものの・・・


「う〜〜ん・・・(汗)」


実はメールを頂いたものの、返事に困りました(苦笑)

正直そこまで考えていなかったんです(笑)


「別に困る事なんてないでしょ。」

と言うなかれ。


「小篆千字文」の添削を希望される方というのは(今回メールをいただいた方も含めて)、恐らくはその「字形」についての添削、という意識を持たれているのだと思います。

今回の試みでは私自身も確かに「字形」に焦点を当てて話を進め、これまで掲載してきました。


ですが、実際に皆さんがこれを書いたものを添削するとなるとですねぇ・・・

きっとその殆んどが、「字形」以前の「線質」の話に終始する事になってしまうと思うのです。


そうなると、せっかく添削を受けても自分の意識とは違う話ばかりを私にされる事になってしまい、

「こんな筈じゃなかったのに・・・」

という事にもなりまねません。

かと言って、「線質」の話を一切抜きにして「字形」についてのみで話を進めようにも、「線質ありき」の「字形」ですから、そうもいきません。(これは何も小篆に限った話ではないのですが。)


このジレンマに苛まれて「う〜〜ん・・・」となってしまったのです。


で、悩んだ結果、この方にはこの辺りの話をよく説明させて頂き、承知して頂いた上で、通信添削をお受けする事にしました。


という事で、「小篆千字文」を課題とした通信添削もお受けします。

御希望の方は「通信添削について」の回をお読みの上、メールでその旨お伝え下さい。


今回はお知らせで終わってしまいましたね(苦笑)

最近、アップしたかと思うとそれこそ「小篆千字文」の画像ばかりで

「ちっとも話を書いていないじゃないか。」

と思われているでしょうが(笑)、今、1つ記事を書いている途中なので、近々アップ出来ると思います。

もう少しお待ち下さいね。

それではまた。

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2009年01月02日

潔白です(笑)

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『小篆千字文』について、また質問のメールを頂きました。

今回は少々辛口です(笑)


御質問の内容を要約すると

「あれは一体どの程度画像を加工してあるのか?」

というものです。

つまり、

「ホントに『書いたまま』なの?色々と修正してるんじゃないの?」

という疑問ですね。

他にも同じような疑惑を持たれているかもしれませんので(笑)、ここで一度はっきり申し上げておいた方が良さそうです。


一言で申し上げれば

「書いたまま」

ですよ、勿論(笑)


但し、スキャニングの際にどうしても半紙のシワの影まで写り込んでしまうので、そのままではとても見苦しいものになってしまいますから、その影を消す為にコントラストを上げて影をとばしたり、とばしきれない影を画像加工ソフトで消したりはしています。(時々消し忘れた影が残っていますが。)

墨色が薄く見えるのもコントラストを上げているためです。


更には周りの余計な余白をトリミングしています。

実際半紙に書く時には半紙一枚に四文字ずつ書いているのですが、手持ちのスキャナではA4サイズまでしかセット出来ない為、スキャニングの際には半紙の大きさそのままではなく半分に折ってセットしています。

そこで、折って二重の状態になった側の文字が写り込んでしまわないように、折った間にコピー用紙を挟んでスキャニングします。

当然スキャニングされた画像には半紙の周りにはみだしているコピー用紙も写ってしまいますから、そのままでは使えません。(私のスキャナにはスキャニングする範囲を設定する機能が付いていないのです。)

そこで周りの余計な余白を切り取る為のトリミングが必要になるのです。


コントラストを変えたりトリミングしたりしているのですから、厳密には「書いたまま」にはならないのかもしれませんが、書いた字の部分には一切手を加えてはいません。

考えてもみて下さい。

一千文字もあるんですよ。

わざわざ一文字ずつ加工修正するなんて、面倒臭くてとてもではありませんがそんな事いちいちやっていられません(笑)

そもそもそんな事をするくらいなら、書き直した方が余程早くて簡単です。


書いたものをスキャンして、上記のような「加工」をして、その画像をブログサーバーにアップして、それからやっとブログの記事に張り付けるんですから。

実はと〜っても面倒なんですよ(苦笑)

それなのに更に「修正」の手間をかけるなんて、正直言って頼まれても絶対にお断りです(笑)

「だってそれがお前の仕事だろ。」

って、違います違います、違いますよ(笑)

思い違いしないで下さい。

私の仕事はこのブログを書く事でもなければ画像を修正する事でもありませんからね(笑)


と、ここまで潔白を証明する為に長々と書きましたが、「書いたまま」であるという事を信じて頂けますでしょうか?(苦笑)

それでもまだ

「ホントにぃ?」

という疑い深い方(笑)、試しに自分で似たような事をやってみて下さい。

繰り返しますが、一千文字あるんですからね。

いちいち画像修正なんてしていたら、きっと2〜3文字でウンザリしますよ。


というわけで、今回は妙な話になってしまいましたね(苦笑)

それではまた。

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2008年12月30日

舞台裏。その2

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さて、前回は前振りだけで終わってしまったので、きっとブーイングの嵐だったでしょうから(笑)、早速本題です。

今回私なりの『小篆千字文』を書くにあたって、最初にやったのは、説文解字(大徐本の一篆一行本)と小林斗あん氏の『小篆千字文』(以下『小林千字文』)とを比較検討してみる事でした。(どうしてここでいきなり『小林千字文』が出てくるのかについては「小篆千字文(その前に)」の回をお読み下さい。)

「比較検討って?」

そうですよね、それだけじゃ何をしたのか分からないですよね。

私はその為に、こんな事をしてみました。

千字文準備その1

見にくいかもしれませんが、ルーズリーフに説文の字形と小林千字文の字形とが書いてあります。

先ずは千字文全ての文字についてこれをやりました。

「それで?」

それだけです(笑)

つまり、改めて自分の手で書いてみる事によって、較べてみたのです。(この段階では筆で書いたわけではありませんが。)

まぁ、「これだけ」とは言っても、実際には書いていく中で説文と小林千字文とに異同があったりするので、その辺りをこの段階で色々な字書を使って調べておくわけで、その過程が極めて重要な事は言うまでもありませんが。

因みに、楷書の右隣の数字はブログの千字文にも附けてある1〜1000までの通し番号、説文小篆の上の数字は一篆一行本のページ、下の数字は白川静氏の『字統』のページです。(『字統』に未収の字については同じく白川氏の『字通』のページ。)

私はこのような事をする際、後に調べ直したい時などの為に、ひいた字書のページを必ず書いておく事にしているのです。


今回私は字を調べるのに『字統』をいわば検索エンジンとして使いました。

『字通』の方が収録文字数は多いのですが、机上でひたすら引き続けるには小さい方が良いので、『字統』にしました。(私の『字統』は小さい普及版の方です。)

『字統』(『字通』も同様)には説文の字形として大徐本のものが載っていますから、それを上段に書き、下段に小林千字文を書きました。

一篆一行本のページについては、私の『字統』や『字通』には一篆一行本のページが全て書き込んであるので(「字書(篆書の前に。その5)」の回参照)、それをここに転記しました。

後々は勿論の事、『字統』をひいている最中にも実際に一篆一行本にあたってみたくなる場面は多々あるわけですから、これも書いておくに越した事はありません。


この作業が一千字全てに於いて出来たところで、次にやったのがこれです。

千字文準備その2

先の比較検討の段階で、説文と小林千字文の字形の傾向については把握出来ていますから、それらを踏まえ、更に『清人篆隷字典(新装版)』(以下『清人字典』)で清人の具体例を見渡した上で、自分なりの字形を書いたものです。

つまり、これが今回の『小篆千字文』の草稿になったわけで、私はこれを見ながら筆であの『小篆千字文』を書いたのです。


『清人字典』については以前にも採り上げましたが、この本が無かったら、今回の試みを思い付く事は無かったかもしれません。

少なくとも、思い付きを実行に移そうとまでは考えなかったでしょう。

この本、この手の字書としてはとにかく小さいのが無条件で嬉しいです(笑)

しつこいようですが、机上でひたすら引き続けるには小さい方が良いのです。

バカでかい字書を何冊も同時に机上に広げながらドッタンバッタン、というのはそれだけでとてつもなく大変な事なのです。

例えば『金文編』『字統』『字通』『説文』『段注』の5冊を同時に使おうなどと思ったら、それらを広げるだけで机上が溢れてしまいますからね(苦笑)

これらの本の実物を知らない方でしたら、分厚い電話帳を何冊も同時に机上に広げながら、という様子を想像してもらえれば分かると思います。

大変そうでしょ?(笑)


この『清人字典』、とにかく気に入っているのですが、新装版になってまだ版が浅いせいか、索引のページの誤りが随分と残っています(苦笑)

私の持っているのは新装版の「再版」ですが、例えば音訓索引の「ゲイ」の部はほぼ壊滅状態でした(笑)

字書で索引が間違っていたのではホントに困るのですが、まぁ、仕方ありません。


さて、今回の話の中で、比較検討の為に私は

「改めて自分の手で書いてみる」

という方法を採りましたが、中には

「別に実際に書かなくても」

と思った人もいるでしょう。

私自身、日頃から説文をあれこれ扱っているのは勿論の事、小林千字文についても以前話したとおりこれまでに何度も書いています。

となれば、尚の事、今回わざわざ改めて自分の手で書いてみる必要など無かったのでは、と思うかもしれません。

しかし

比較検討を意識して書いた事はなかったのです。

勿論「見て比較するだけで十分」という人もいるのでしょうが、私にはそれでは不十分です。

比較検討を意識しながら「実際に書いてみる」という事によって初めて見えてくる事があるからです。

と言うよりも私の場合、見ただけでは気付く事が出来ない、と言う方が正直ですね(笑)

とにかく、私にとっては実際に書いてみる事が重要だったのです。


というわけで、今回の試みに先立って、私がやった準備についてお話しました。

こうやって言葉にすると何の事はないように思えてしまいますが(笑)、実際にやってみるとなると、なかなか手間がかかります。

扱う文字数が100や200ではありませんからね。

でも、その手間こそが、自分の中への新しい蓄積となっていくのだと思いますし、その手間をかける事こそが、実は一番の近道なのだとも思うのです。

如何でしょうか。

何かの参考にでもなれば幸いです。


さて、今年は今回が最後のアップになりそうです。

今年一年間、相変わらずのアップ率でした(汗)

にも関わらず、いつもの長話にお付き合い頂き有難う御座いました。

来年も何一つ変わる事も無く続けていく事になりそうですので、宜しくお願いします。

それではまた。

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

誹謗中傷を目的としたような常識に反するもの以外、お返事させていただきます。

nonbirishodo@mail.goo.ne.jp


定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

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posted by 華亭 at 02:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 小篆千字文について | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月29日

舞台裏

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最近始めた『小篆千字文』、これについては反応は全く期待しないで始めたのですが(本音では少しだけしてました(笑))、嬉しい事に既にこれまでに数人の方からメールを頂いています。

今のところは幸いにも強烈なダメ出しなどは頂かずに済んでいます(笑)


その中で先日、ある方から次のような御質問を受けました。

要約すると

「準備段階に手間がかかったと言うが、実際どのような準備をしたのか、もう少し具体的に教えて欲しい。」

というものでした。


「もう少し具体的に」となると、私としては舞台裏を見せるような感じがして余り気が進まなかったのですが、

「もしかしたら同じように思っている人が他にもいるのかもしれないし、舞台裏だからこそ見てみたいという事もあるのかもしれない。」

と考え直しました。


それに、『小篆千字文』には全く興味が無いという人にとっても、私のような「書の先生」など呼ばれる生き物が(笑)、普段、稽古の時以外にどんな事をしているのか、という事になら少しは興味があるでしょうし、これはその一例を示す事にもなるでしょうから。


そこで、この方の了解を得て、その辺りの話をこの場でしてみる事にしました。


但し、言うまでも無く、これは

「今回私はこんな準備をしてみました。」

という話であって、

「必ずこうでなければならない。」

という類の話ではありません。

同様の試みを始めるにしても、人各々の進め方があるはずですし、自分なりの方法を見つけ出していく為の試行錯誤自体がとても大切な事なのだと思いますので、その辺り誤解の無いように。


因みに「小篆千字文(その前に)」の回を未読の方は先ずそちらを先にお読み頂いた方が、以下の話が分かりやすいと思います。

その際、今回と内容が重複する箇所もあちこち出てきますが、ここではそれに構わずそのまま進めます。


と、この続きを始めてしまうと非常に長くなるので、今回は前振りだけにして(笑)、本編は次回に。

それではまた。

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という方や、

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2008年11月27日

小篆千字文(その前に)

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こんな事を始めてみようと思います。

「小篆千字文」

さぁ〜書いちゃったぞ〜、ホントに始めちゃったぞ〜、今更引くに引けないぞ〜(笑)


こんな面倒臭そうな事をどうして思い立ってしまったのかと言うとですね。

以前「臨書のすすめ 篆書」を書いた時、手放しで初学者に奨められる篆書の手本がなかなか無い事に困り果て、結局『泰山刻石』を紹介する事しか出来なかったのですが、その後もあれこれ考えたり探したりしたものの、やはり「これ」という答えが見付けられないままでした。

手本としての内容だけを考えるのであれば、全く無いわけではありませんが、初学者にとってはそれが入手しやすいという点も重要ですし、そこまで考慮するとなるとなかなか難しいのです。

しかし、初学者の参考になるものが何も無いというのも如何なものか、という思いも消えませんでした。

そこで、

「無いなら自分で書いちゃえ!」

となったのです。(そもそも教室ではいつもそうしているのですから。)


とは言うものの、以前「自分の書を載せない理由」でも書いたとおり、このブログには私が書いたものは載せたくありません(笑)

が、さんざん悩みに悩んだ末、

「小篆だし、まぁいいか。」

と、今回は載せる事にしました。

但し、「手本として」というのではなく、あくまで参考として、「小篆の一例として」私のイメージするものを載せてみようという試みです。


ところで先述の「臨書のすすめ」の更に前、「何から始めれば?篆書の場合」の回で、小林斗あん氏の『篆書千字文』について話しています。

小篆の学習には確かにあれでも何の問題も無いのですが、例えば『泰山刻石』を学んだ人が次に何をやろうかと考えた場合、いきなりあの字では字形が少々派手過ぎると思うのです。

派手過ぎるという表現が適切でなければ、装飾的過ぎるとしましょうか。

何にせよ、だからと言って今回書くにあたって説文そのままというのではせっかくなのに少々芸が無いかなとも思います。

「装飾的過ぎる」とは言ってもつまりは程度の問題ですから、小林氏のものを「控え目」と感じる人もいるでしょうし、反対に私のものを「装飾過多」という人もいるでしょう。

小林氏自身の言葉にもある通り、小林氏は呉譲之あたりを念頭に置いて書いたようですが、私は、説文と小林氏の中間、小林氏の千字文よりも装飾的要素を控え目にしたものをイメージする事にしました。

呉譲之の表現自体、清代諸家の中では随分と控え目な方に入りますが、それでも『泰山刻石』からの隔たりは少なくありません。

そこで私としては、篆書を学ぼうという人にとって、『泰山刻石』から清代諸家への橋渡しとなるようなものを目指したわけです。


とは言うものの、一口に「書いちゃえ。」とは言っても、書いたものをブログに載せる以上は適当にという訳にもいきません。

たかがブログ、されどブログですからね(笑)


今回この試みを始めるにあたり、先ずは小林氏の書いた千字文をそのまま書いてみました。

この千字文を書くのは随分と久し振りでしたが、これをネタにして色々な練習を繰り返していた頃を思い出して懐かしくなりましたよ(笑)

と同時に、改めて思い返してみると、以前何度も繰り返し書いていたにも関わらず、その字を説文と比較してみる、という最も基本的な手間をかけた事がないという事に気付いてしまいました(笑)


となれば、今回その手間を省くわけにもいきません(苦笑)


1000文字全てに於いて小林氏の千字文の字画字形と説文のそれとを比較検討し、更には清代諸家のものとも照らし合わせ、その上で私なりの千字文を書いてみる事にしました。

準備段階として説文の字画字形との比較検討から始めたわけですが、

いや〜、やっぱり面倒でしたよ(笑)

因みにここで言う説文とは大徐本のいわゆる「一篆一行本」です。


とても単なる思い付きで

「ブログに載せてみよう。」

なんて気軽に言っていられるような話ではありませんでした。

自分自身の為の勉強と思わなければ、とてもではありませんがやっていられませんでしたよ(笑)

尤も、この手の面倒で手間がかかる事というのは、その分だけ自分の為になるのは間違い無いのですが。

篆書を扱う時というのは大抵そんなものなのですが、実際に書くのに要した時間の数倍の時間を準備に費やす事になりました(苦笑)


字画については概ね小林氏のものに準拠させましたが、異なるものも多々含まれています。

説文に無い字についての扱いも、基本的には小林氏のものに従いました。

これらの点についてはその場でいちいち明記していません。


それから、小篆を書いたものを載せただけでは、小篆を知らない人にとっては何という字が書いてあるのかさっぱり分からないわけですが、楷書にしようにもパソコンでは表示出来ない字が頻出するのは目に見えています。

千字文なのですから活字のテキストを入手する事自体に困難は無い筈ですし、本当に興味のある人なら自分で調べて何とかするだろうと考え、敢えて楷書の釈文は付けませんでした。

同様に

「どうしてこの字の小篆がこうなるの?」

と疑問を持たれそうなものについても、自分で調べれば分かる事ですから、敢えて説明は付けませんでした。

私ばっかり勉強になっても仕方無いですし(笑)


字形に関して小林氏のものと異なる点については、先ず、横画の右上がりを抑えた事です。

清代諸家の篆書には横画を右上がりさせたものが少なくありませんが、『泰山刻石』の次に、として考えると、やはり右上がりにしない方が適当だろうとの判断です。

それから最も悩んだのが、例えば「口」のような字形の下部を上に向かって反らせるかどうかです。

これは実際に自分で書いていくと実感出来ると思うのですが、反らせて書く事が上手く出来るようになると、その方が何だか洒落ているような気がしてきて、至るところを反らせて書かないと気が済まなくなってしまいます(苦笑)

分間布白の観点からも、反らせて書く方が理に適っているとも思える場面は少なくありませんし、私自身の好みとしても、反らせた方が好きなのですが、これはそもそもの字画とは関係の無い、全くの装飾的要素です。

ですから今回は涙を飲んで(笑)我慢する事にしました。

同様の反りについては横画全般にも言える話なのですが、これは説文でも所々で見られることから、「やり過ぎない程度に」と自戒しながら概ね反らせて書いています。。


字毎の大きさについては型枠にはめ込んだような均一なものにはしませんでした。

例えばこれを参考に作品を書く場合、全ての文字を同じ大きさや縦横比にしようとするにはこのままでは上手くいかないので、それなりの工夫が必要になってくると思います。


私が今回実際に書いた大きさは半紙に4文字大でしたが、これは単に手持ちのスキャナでの取り込みの都合を考えたからに過ぎません。

皆さんがこれを参考にして書かれるような場合には、半紙4文字大、2文字大、1文字大と色々考えられますが、最小でも4文字大が良いと思います。


筆はごく普通のもので、普段他の書体を書く時にも使っているものです。

「小篆用に特別に。」

などとは考えない方が良いでしょう。

普通の筆で何の問題も無く書けるのですから。


そうそう、もう一つ思い出しました。

横画の逆入についてです。

小林氏のものは、清代諸家に見られるような、逆入のストロークが極めて短いタイプの書き方ですが、私のものも同様です。

但し、余り露骨にそれを感じさせないようにしたつもりです。


一回にアップする字数ですが、色々と準備が面倒なので、とりあえずは10〜20文字程度から始めてみようと思っています。

時によってはもっとたくさん一度にアップ出来るかもしれませんし、もっと少ない時もあるかもしれませんが、あまりのんびりやっているといつまで経っても終わりませんから、出来るだけどんどん進めるように頑張ります。


それにしてもこうやって実際にアップしたものを見てみると、色々と自分の書いたものの欠点が見えてきますね(苦笑)

自分ではもう少し縦長のイメージで書いていたのですが、実際には思っていたよりも横幅が広くなり過ぎてしまいました。

装飾的要素を控え目にとは言うものの、少々淡白過ぎたかな、とも思いますし、余りにも無機的に書き過ぎたかもしれません。

等々、今更気になる点が色々とありますが、まぁ、いいでしょう(笑)


さぁ、ここまであれこれ色々と書いてきましたが、そもそもこのブログの読者の中で小篆に興味を持っている人がどのくらいいるのか、これを機会に興味を持ってくれる人がどのくらいいるのか、さっぱり分かりませんし、見当すらつきません(笑)

さすがに一人もいないという事はないと思うのですが…

本当に一人もいなかったら…やっぱりちょっと淋しいですね(苦笑)

でもまぁ、私自身、今回のこの試みで随分と勉強になりましたから、それで十分なんですが(笑)

自分でもこのブログをきっかけにしてこんなに勉強する事になるなんて、思ってもみませんでしたから(笑)


あ、因みにこんな事を始めたからと言っても、今までどおりの内容の話も勿論続けますからね。

と言うよりも、それらの合間にこれが入る、といった感じになると思いますので。


という事で、小篆千字文、始めますよぉ!

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「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

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