2008年06月05日

紙について。その3

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前回まで2回に亘り、紙について考えてきました。

今回はそのおまけです。


前回までは、独学の初学者が薄くてツルツルして滲みにくい紙を使う事には賛成出来ないという話でしたね。

それで一件落着といけば話は早いのですが、実はそうもいきません。


私が奨める紙については、ある程度の厚みと表面の抵抗があり滲みやかすれが出る紙、という事でお話しました。

ところがこの様な紙にだけ慣れてしまうと、普段の練習にはそれで良くても、ある特定の場面になると途端に書けなくなってしまいます。


葉書です。


同様の紙質で起こり得る場面としては賞状書きが挙げられますが、賞状を書く必要のある人はあまりいないでしょうから、ここでは話を葉書に限定します。

それから一言で葉書と言っても今は様々な紙質の葉書がありますし、中には画仙紙の葉書までありますが、ここで言う葉書というのは、ごく一般的な葉書だと思って下さい。


皆さんも御存知のとおり、葉書というのは表面がツルツルしていて滲みもかすれも出ませんし、厚みがあって硬いですよね。

葉書のツルツル具合というのは、半紙がツルツルなどというのとは全く質が違います。

しかも、紙に厚みがあって硬いので、半紙に書いた時のように筆が紙に食い込みません。


すると、普段半紙の表面の抵抗を筆に受けながら、それを感じながら書く事に体が慣れてしまっていると、いきなり葉書のような紙に書こうとしても、それこそ筆がツルツル滑ってしまって、思うようにいきません。

言ってみればいきなりスケート靴を履かされたようなものなのです。


前回までの話では、ツルツルした紙というのは初学者にとっては「書きやすい」と感じる、と話してきましたが、これはあくまで「書きやすいと感じる」というだけであって、本当に書きやすいわけではありません。

簡単に言えば、半紙に書く時よりも筆をデリケートにシビアにコントロールしないといけません。

実は、ツルツルした紙にしっかりと書く方が、何倍も難しいのです。

つまり、初学者が「書きやすいと感じる」というのは、その難しさに気付いていないだけなのです。


そうは言っても、せっかく書を学んでいるのですから、葉書の宛名くらいは自分で筆で書いてみたいですよね。

要は慣れの問題ですから、慣れるまで練習すればよいのですが、いきなり葉書を使って練習するわけにもいきません。

そこでオススメなのが、コピー用紙です。

コピー用紙のツルツル具合というのは半紙に比べれば遥かに葉書に近い質のものですし、何よりも手軽に安価に手に入りますから。


半紙と同様にコピー用紙にも葉書程の厚みがありませんから、その意味では「そっくり」な練習台というわけにはいきませんが、それでもいきなり葉書に書こうとするよりも、コピー用紙のツルツルに慣れておいてから葉書に書いた方が、ずっとずっと違和感が少なくて済む筈です。


今から練習すれば、今年の暑中見舞いには間に合うかもしれませんよ。

どうぞお試しあれ。


「紙について」は今回で終わりです。

やっぱり道具について書くのは気を遣います(苦笑)

というわけで、紙に限らず、筆や墨など道具についての話はもう書きません(笑)


それではまた。

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あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

ラベル:書道
posted by 華亭 at 03:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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