2007年12月29日

無意味

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今回は前回の続きをぼちぼちと。


前回は初学者が所謂古典と呼ばれる書を見た際の

「字形が悪い」

という感覚は全くあてにならない。

という話でした。


今回は話をもっと前の段階に戻しましょう。


実は以前にも似たような話はこのブログのどこかで度々書いていると思うのですが、大事に話だから重複は勘弁して下さい。


初学者(初心者)が書道教室のような所に通って書を学び始めたとします。

この時、こんなやりとりになる事がよくあります。


私「○△さん、筆の持ち方が違いますよ。」

○△さん「あ、そうですね。つい・・・」


しばらくして


私「○△さん、また持ち方が違いますよ。正しい持ち方をして下さい。」

○△さん「でも先生、先生の言う持ち方だと書きにくいんですよ。私にはこの持ち方の方が書きやすいんです。」


この光景、思い当たる人もいるのではないでしょうか。


この場合も、前回の話と同じような問題が隠れています。

わかりますか?


「書きやすい」

「書きにくい」


これです。


○△さんが「書きやすい」とか「書きにくい」とか感じているのは確かに事実ですから、それ自体は仕方の無い事です。

ですが、本当に○△さんの自己流の持ち方の方が「書きやすい」のでしょうか?


先程、「正しい持ち方」と書きましたが、それではそもそも、「正しい持ち方」とは何でしょう?

答は簡単です。


目の前の手本どおりの線を引く(書く)為に必要な持ち方です。


何も無味乾燥な行儀作法として、理由も無く「正しい」とか「自己流」とかを区別しているのではありません。

その持ち方をしなければ同じ線が引けない(書けない)からこそ、その持ち方をしなければならないのです。

その時点の○△さんにとって、その持ち方がどれ程持ちにくく書きにくいものであったとしても、です。


手本どおりの線を引くという目的を中心に考えるのであれば、○△さんが「書きやすい」と思ってしまっている自己流の持ち方こそが、実は手本どおりの線を書く為には極めて「書きにくい」持ち方なのだという事が分かる筈です。

つまり、○△さんの「持ちやすい、書きやすい」とか「持ちにくい、書きにくい」とかいう感覚は、目的を忘れた思い違いなのであって、全くあてにならないのです。

(この問題以前に、何故手本どおりに書かなければいけないのか?という問題もあるわけですが、それについては「形臨をすすめる理由」の回で似たような話をしてあるので、今回は省略します。)



「持ちにくい」と感じるのであれば、持ちにくく感じなくなるまで、「書きにくい」と感じるのであれば、書きにくく感じなくなるまで練習する。

これが本来の姿でしょう。


それなのに、全くの思い違いによるあてにならない判断で自己流を続けてしまうのでは、せっかく教室に通ってみても全く意味がありません。

そもそも、事の良し悪しの判断が本当に自分で正しくつけられるくらいなら、教室に通う必要など無い筈です。

でしょ?


かなりきつい言い方になってしまっている事は自覚していますが、これに似たような場面というは山のようにあるのです。

皆さんにとっても、決して他人事ではないと思います。

日頃の自分を振り返ってみて下さい。


というわけで、この話はもう少しぼちぼちと続きそうです。

今年はこれが最後のアップになってしまうかもしれません。

今年一年、サボってばかりにも関わらず読んで下さった皆さん。

本当に有難う御座いました。

来年もアップ率は上がりそうにもないですが、のんびりと続けていくつもりですので、宜しくお願いします。


それではまた。


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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

誹謗中傷を目的としたような常識に反するもの以外、お返事させていただきます。

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。
ラベル:書道
posted by 華亭 at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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