2007年12月26日

どこがいいのやら?

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先日、ネットで書道関連のものをあちこち見ていたら、ある一つの質問が目にとまりました。


「最近、王羲之の『集字聖教序』や空海の『風信帖』を臨書し始めたんだけど、見ていると字形が悪いし、一体どうしてこんなものが古典として認められているのかさっぱり分かりません。こんなものを臨書して本当に意味があるのでしょうか?」


その内容はおおよそこのようなものだったのですが、早い話が

「どこがいいのやら、さっぱり分からん」

という事のようでした。


皆さん、この質問、どう思いますか?


私は先ず

「正直な意見だなぁ」

と思いました。

恐らく、初学者の場合、程度の差こそあれ、似たような疑問を持った経験のある人、或いは現時点でこのような疑問を抱いたまま、すっきりしない気分のまま、先生の言うとおりに仕方無く臨書を続けている、という人も多いのではないでしょうか。


今までこのブログを読んで下さっている方なら分かるかと思いますが、実はこの質問、根本的な思い違いがあります。

分かりますか?




答えからいきます。


「字形が悪いし」


ここです。

字形が悪いと思うことが悪いのでしょうか?


字形が悪いと思う事自体は別に悪い事ではありません。

そう感じるのですから自然な話です。



ですが、ちょっと待って下さい。


ホントに、本当に、この人の見た字の字形は悪いのでしょうか?


きつい言い方になりますが、初学者が感じる字形の良し悪しなどと言うものは、100%、全くあてになりません。

初学者自身がある一つの字を見て「字形が悪い」と感じる事と、実際にその字の字形が悪いかどうかという事とは、全く別の話なのです。

少しややこしいかもしれませんが、この2つを混同してはいけません。


ちょっと前に「試食」で採り上げた『喪亂帖』も、その字形は決して真っ直ぐになどなっていませんでしたが、それだからこそ保たれているバランスの妙味がありました。

これなども、初学者の目からすれば、

「何だこれ?曲がってるじゃん!字形悪いなぁ(苦笑)」

となってしまうところなのだと思いますが、本当は字形が悪いのではなく、それを見る側にその絶妙のバランスに気付く事が出来るだけの目が無いというだけの話に過ぎません。


字形の良し悪しを本当に判断出来るだけの感覚を身に付けてもいないうちに

「自分が字形が悪いと感じたもの」イコール「字形が悪いもの」

と決め付けてしまっているという事自体が、先の質問の根本的な思い違いなのです。


私が先の質問に答えるとするならば

「『一体どうしてこんなものが古典として認められているのか?』その理由に気付く事が出来るだけの目を養う為にこそ、臨書するのです。」

という答になるでしょう。


この辺りの話はまだまだ書きたいことがたくさんあるのですが、1度に書こうとするととんでもなく長くなってしまいそうなので、今回はここまでにしておいて、ぼちぼちいきます。

それではまた。



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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

誹謗中傷を目的としたような常識に反するもの以外、お返事させていただきます。

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

ラベル:書道 臨書
posted by 華亭 at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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