2007年11月14日

右上がり?

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こんなカテゴリーを作ってみました。

「試食」


「書のブログで何の事だ?」

と思われてしまいそうですね。


このカテゴリーでは、私の臨書歴の中で、心に深く残っている部分、特にお気に入りの部分などに焦点を当てて取り出してみようと思います。


これまでこのブログでは色々な場面で臨書をお薦めしてきましたが、臨書への考え方や実際の取り組み方は人それぞれですし、それより何より実際に臨書をする以前に、

「臨書が大切だというのは分かるんだけど、どうも取り掛かりにくくて・・・」

と最初の一歩がなかなか踏み出せずにいる人もいることでしょう。


そんな人達に、このカテゴリーで取り出した部分を「試食」してもらい、実際に臨書を始めてみるきっかけにしてもらえたら、と考えています。


というわけで、「試食」の第1回目は、『張猛龍碑』から「峯」の一字です。


『臨書のすすめ 楷書』の『張猛龍碑』の回でも書きましたが、私は『九成宮醴泉銘』『孔子廟堂碑』の後に、この碑の臨書をしました。

最初は『九成宮醴泉銘』や『孔子廟堂碑』との雰囲気の違いにとても戸惑ったことを覚えています。

その中で、最も衝撃的だった一字が「峯」でした。


早速見て下さい。

張猛龍碑『峯』

上部は欠損が激しいですが、問題はもっと下の6画目、所謂右払いになる一画です。


「何がそんなに?」

と思われるかもしれませんが、問題の部分を赤くしてみたのでもう一度よ〜く見て下さい。

張猛龍碑『峯』その2


どうですか?

この一画、通常であれば左上から右下に向かって、つまりは右下がりに書かれる場合が多いですよね。

ところが、この一画は右下がりどころか右上がりになってしまっています。


「何だこりゃ!?」


これがその時の私の正直な感想でした。


「こんなのもアリなのか!」


という驚きでもありました。


この一画によって、楷書と言えば『九成宮醴泉銘』や『孔子廟堂碑』のような所謂初唐の楷書のイメージしかなかった私の中で、楷書に対する固定観念が音を立てて崩れ落ちました。

と同時に、自分の知らない楷書の世界の存在に気付くきっかけにもなったのです。


尤も、後になって、この一字の姿が『張猛龍碑』の中でも少々特異なものであるという事にも気付くのですが、それでも私にとっての『張猛龍碑』の印象というと、今でもこの字と出会った時の驚きが一番に浮かんできます。

特異なものであるという事を考えると、『張猛龍碑』の試食としては適さないのかもしれませんが、初唐の楷書しか触れたことの無い人にとっては充分に試食してみる価値のある一画だと思い、敢えてこのカテゴリーの一回目に採り上げました。


「見ているだけでも同じでしょ」

と思ったあなた。


違うのです。


「見ているだけ」と、「実際に筆を持って書いてみる」のとでは。


書いてみましょうね。



さて、「試食」として始めたこのカテゴリー。

こんな感じでいきたいと思っています。


既存のカテゴリーもあまりサボらずに続けるつもりでいますので(苦笑)、これからもよろしくお願いします。


それではまた。

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

誹謗中傷を目的としたような常識に反するもの以外、お返事させていただきます。

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

ラベル:臨書 書道
posted by 華亭 at 11:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 試食 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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