2007年04月10日

ボールペン。その3

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前回は、ボールペンで書く際にボールが紙の凸凹に乗らないようにするには、ということで

「筆圧を軽くする」

という方法をお薦めしましたが、今回もその続きです。


筆圧を強くした方が良いように思うかもしれませんが、紙が一重の場合、いくら筆圧を強くしても紙への食い込みが少ないので、前回の方法と同じ理屈は通用しないのです。


「ボールが紙の凸凹に乗ってしまう」

と書きましたが、正確には、紙の凸の部分(高い部分)に乗り上げそうになったボールが、凹の部分(低い部分)に落ち込む事によって、つまりは高から低へとボールが転がる事によって、勝手な転がりは起こっています。

当然の事ながら、筆圧は紙の上側からかかっていますから、ボールが紙の高い部分から低い部分へと転がろうとする事は避けられません。

筆圧を低くすると、ボールが紙の高い部分へ乗り上げる際の抵抗が軽くなるわけですから、低い部分への急激な方向転換による落ち込みが少しは起こりにくくなります。

イメージとしては、高い部分を静かにそっと乗り越える、といったところでしょうか。

正直なところ、極めて消極的な方法ではありますが、何もしないよりはマシかな、とも思います。


実はもう一つ、ボールの勝手な転がりを防ぐ方法があります。

それは、

「書く速度を思い切り上げる」

という方法です。

速度を上げることによって、ボールが紙の高い部分から低い部分へ落ち込もうとする力以上の力で、ボールを無理矢理にでも前進させてしまうわけです。


試しに、勢いを付けて一本、線を引いてみて下さい。

ゆっくり引いた時に見られたようなガタガタは起きていないはずです。


勢いによって無理矢理にでも前進させてしまうわけですから、結果としてボールの軌道が紙の凸凹に左右されることがなくなります。

イメージとしては、先の場合とは正反対に、紙の高い部分を勢いを付けて一気に乗り越える、といった感じです。


ところが、この方法には致命的な欠陥があります。


速度を上げることによって、字形が崩れてしまうのです。

速度を上げるほど、適切な方向に向かって適切な長さだけ線を引く、という動作が難しくなります。

つまり、自分の指先の動きを自分自身でコントロール出来なくなってしまうのです。

これは、言ってみれば「殴り書き」のような状態ですから、思い通りに書くどころの話ではありません。


これまでこのブログで繰り返してきた

「同じ筆圧同じ速度で、初めはできるだけゆっくりと」

という基本から完全に逸脱している事からも分かるように、この方法はお薦め出来ません。


あれこれ話してきましたが、結局のところ、

「筆圧を軽めにする」

というくらいしか、役に立ちそうな話は出来ませんでしたね(苦笑)

毛筆で練習するときと同じように、ボールを自由自在に扱える(転がすことが出来る)ように地味な練習を重ねるしかないのです。

何とも気の利かない結論で申し訳ないのですが、仕方ありません。


私はボールペンで『九成宮醴泉銘』の臨書をしてみたりしました。

ちなみに、今でもボールペンは大っ嫌いです(笑)


最後にあと少し。

市販の「ボールペン字レッスン」などと銘打った本の場合、筆記具は好みのものを使うように書いてある場合が多いようですが、それでは自分好みのそのペンでしか書けなくなってしまいます。

出先で住所氏名を記入する際、わざわざ毎回

「自分好みのペンを用意しておいて、それで書く」

なんて人、そうはいないでしょうから、どのようなペンであっても、それなりに書けるようになるという方が本来の姿だと思うのですが・・・


気軽な気持ちで始めたボールペンの話も、随分と長い話になってしまいました。

ボールペンの話は今回で終わりですが、せっかくなので、次回は他の筆記具についても少し話してみたいと思います。

それではまた。

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

ラベル:書道
posted by 華亭 at 11:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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