2006年09月26日

字書(篆書の前に。その1)

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今回は

「どれから始めれば?篆書の場合」

の準備として、篆書学習に必要な字書について話してみたいと思います。


篆書を学ぶ時、一番問題になるのが実は字書です。

というのも、初学者に適した篆書の字書というのが・・・無いんです。


ところが篆書というのは、文字自体に対する知識をある程度しっかり積み重ねていかないと、とても扱いきれるものではありません。

この辺は「文字学」と呼ばれる分野で、基本文献となるもの自体が既に専門的な内容で、しかも一般の書店では入手出来ないものが多いので、尚更初学者にとっては足を踏み入れにくい領域になっているのだと思います。

それでもここでは、我々素人が文字学の真似事を始めてみようと思った時に、持っていた方が良いと思われる本を、いくつか紹介してみたいと思います。


「一般の書店では入手出来ない」というのは、それらが中国か台湾の出版物だからです。

これらは中国書籍を扱っている書店で探すしかありません。

東京近辺にお住まいの方なら、神保町の書店街に数軒ありますので、そこに行けば話は簡単なのですが、地方の方はそうもいかないでしょう。

となるとネットで注文するということになるのでしょうが、中国や台湾の出版物(特に中国)は、紙質、印刷精度、装丁、その全てが日本の出版物と比較するとびっくりするくらいに粗悪です。

最近でこそ随分と良くなりましたが、それでも日本の出版物と同じつもりでいると

「何だこれ?不良品か?」

と、戸惑うことになるかもしれません。

実際に店頭に足を運ぶことの出来る人は、面倒でも実物を自分の目で中身を確認してから買う方が間違いないでしょう。

ちなみに私がよく足を運ぶ書店を紹介しておきます。

東方書店

内山書店

どちらも神保町にある書店で、中国関連の書籍を幅広く扱っています。


さて、先ずは『説文解字』(せつもんかいじ)です。

初っ端から申し訳無いのですが、この本、一般の書店では取り扱っていません。


「『説文解字』って何?」

という人も多いでしょうが、詳細はネットで調べればある程度分かると思いますので、ここでは割愛します。

文字学の文献全てが『説文解字』を出発点としているので、どの本を見ても『説文解字』という語が頻出します。

ですから、たとえ『説文解字』自体を利用することが殆んど無いとしても、『説文解字』がどのような本なのかを知らないままでは話が進みません。

『説文解字』にも様々なタイプがありますが、所謂『一篆一行本』と呼ばれるタイプのものを一本用意しておきましょう。


私は「中華書局」のものと「江蘇古籍出版社」のものを使っています。

どちらも縮刷本で、本文は全く同じですが、用途によって使い分けているので(詳細後述)2本持っています。


他に「とりあえず持っているだけでもいいから揃えておきましょう」という本としては、

『説文解字注』

所謂『段注説文解字』です。

これは清代の段玉裁という人が書いた『説文解字』の注釈書です。

この本も「段注では・・・」のように極めて頻繁に引用されますので、揃えておいた方がいいと思います。

これも色々と出版されていますが、私は「上海古籍出版社」のものを使っています。


一つ書き忘れましたが、中国、台湾のものは、当然の事ながら、日本語は一切出てきませんのでそのつもりで。


書き始めてみたら、思っていたよりも長くなってしまいそうです・・・

今回はここまでにして、続きは次回にします。

それではまた。

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

ラベル:書道
posted by 華亭 at 12:33| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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