2006年09月23日

何から始めれば?隷書の場合

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今回は隷書の「何から始めれば?」です。


隷書の場合、二玄社『中国法書選』に収められている種類が少ないので、正直な話、隷書学習の最低限をカバーしきれなのですが、贅沢ばかりも言っていられません。

「何から?」

となると、隷書の場合、『曹全碑』や『礼器碑』あたりがよく引き合いに出されます。

ちなみに私は『曹全碑』からでした。

『曹全碑』をひたすらやってから、(当然これまた形臨です)次に『礼器碑』をやったような気がします。

その次あたりから記憶が定かではないのですが、『乙瑛碑』、『史晨前後碑』、『孔宙碑』、『西嶽崋山廟碑』などの、所謂八分の典型的なものをやりました。(『孔宙碑』『西嶽崋山廟碑』は、二玄社『中国法書選』未収)

『石門頌』『西狭頌』『楊淮表紀』などのゆるいもの、それから『張遷碑』『北海相景君碑』などは八分をさんざんやってからでした。


二玄社『書道講座 隷書編』の中で、西川寧氏は、隷書の造形や筆法の説明として『乙瑛碑』を取り上げています。

余談ですが、二玄社『書道講座』については、そのうちに別途取り上げる予定ですが、『書道講座』という名前からは想像つかないほどに極めて高い内容を誇っています。

執筆陣だけを見ても、毎日系と讀賣系とに分裂して久しい現在の書壇では信じられないような顔ぶれです。


話を戻しましょう。

『書道講座』を読んで、

「おぉ!なるほど」

と鵜呑みにした私はその後しばらくひたすら『乙瑛碑』でした(笑)


他のものに比べて字数も少ないので、慣れると一日で2回ほど全臨出来ます。
何十回か全臨(しつこいようですが形臨です)してから、活字の釈文を見て書き(所謂背臨のようなものですね)、それを後で自分で添削する。
というような事を随分とやりました。

この方法は『乙瑛碑』だけではなく、『曹全碑』『礼器碑』『史晨前後碑』などでもよくやりました。


さて、本題のどれからにするか?という問題ですが、私は『曹全碑』をお薦めします。

しっかりとした結体やのびのびとした波磔を学ぶには格好ですし、字画も鮮明です。

漢隷の頂点は『礼器碑』、という評は古来ありますが、いきなりやるには少々筆法が複雑過ぎると思います。

さて、『曹全碑』『礼器碑』に限らず、それぞれ特色が異なりますから、仮に最初の一本として『曹全碑』を選んだとしても、その後は『中国法書選』所収のものは全部やるつもりでいましょうね。


それから大事な話を忘れていました。

隷書の学習で欠かせないもの。

それは木簡や竹簡などの肉筆による隷書です。

結体の厳正な点では石刻ものにはかないませんが、その生きた筆線による印象に触れておくことは極めて重要です。

ただし、今回は「何から始めれば?」ということで話をしていますので、肉筆ものについてはここまでにしておきます。

前述の西川氏は、

「石刻ものでも肉筆ものでも、自分の興味に従って進んでいけばよい」

といった内容の事を書いていますが、一般的にはいきなり肉筆ものに飛びつくのはやはり少々危険だと思われます。

石刻ものを十分にやった後でも遅くはありませんよ。


今回は隷書について書いてみました。

篆書についても書かなければならないのですが、篆書は話が極めて厄介なので、ここにアップ出来るまで随分と時間がかかってしまいそうです。

それまでの間、他の話題で進めていきますので、お待ち下さい。

それではまた。

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あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。
ラベル:書道
posted by 華亭 at 17:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 臨書のすすめ 全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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