2006年08月25日

一番困る質問

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今回は前回までと少し話題を変えて。


教室で教えていると色々な質問を受けます。

今まで書いてきたように、私は教室のみなさんにも基本的には

「質問するような習い方をしてちゃダメ」

と繰り返し話しているので、あんまり質問されないのですが、それでもやっぱりしてくる人はしてきます(苦笑)

その中で一番返答に困る質問というのが

「何年ぐらいやれば先生みたいに書けるようになりますか?」

という質問です。


この手の質問をされる度に、正直に感じることは

「よくもまぁ、そんなこと聞けるよな」

ということなんですが、そんなこと実際口にしたら、みんな腹立ててやめちゃいますからね(苦笑)


色々考えた結果、今では

「頑張ってやっていれば、そのうち書けるようになりますよ」

と答えることにしています。


本当の事を言えば

「一生かかっても無理」

というのが偽りの無い事実です。

でも、本当の事、正しい事を言うと嫌われるのが世の常ですし、質問している本人もそれほど真剣に質問しているわけではないので、厳しい意見を言われても困惑するだけでしょうから。


「一生かかっても無理」

というのにはちゃんとした理由があります。


別に才能の有無がどうのこうのという話ではありません。

ちなみに私は「才能」という言葉が、というよりも「才能」という言葉の使われ方が大嫌いです。
これについてはまたそのうちに。

才能が有るとか無いとかの話ではなく、単純に練習量の違いです。


私が一番練習していた時期には、

「一日14時間から16時間、最低でも12時間」

という日々がひたすら続きました。

来る日も来る日も、ひたすら書き続けました。

ちなみに1週間とか1ヶ月とか、そんな短い期間の話ではありませんよ。

年単位での話です。

例えば、練習量を半紙の使用量に置き換えるとすると、半紙は1箱1000枚入りで売られていることが多いですが、それが1週間もたないと言えば、少しは想像がつきやすくなるでしょうか。


何も自慢話がしたいわけではありません。

書家と呼ばれている人の中には、似たような日々を過ごした経験のある人はいくらでもいるでしょうから、こんな話は珍しい話ではありません。


さて、みなさんは一日どのくらい書いていますか?


私とあなたの才能が全くの同等であると仮定して、更には練習時間と成長の度合いが比例するとします。(実際には全く比例しませんが)

例えば

私は1日14時間。
あなたは1日1時間。

毎日練習するとします。

あなたが習得するのに2週間かかることを、私は1日で習得する計算になります。

あなたが14年間かかることを、私は1年で済ませてしまうことになります。

私が10年間かけて習得したことをあなたが習得するためには、あなたは140年間練習し続けなければなりません。

ほら、一生かかっても無理でしょ。


「私は30年、書道をやっている」

などと、やってきた年数を自慢げに語っている人がよくいますが、一日1時間筆を持って過ごした30年間と、1日14時間筆を持って過ごした30年間とが、同等であるわけがありません。

「何年やっているか」

なんてことには何の意味もないのです。


これは書に限った話ではありません。
どんな事でも同じ話です。


ですからそれが分かっている人は

「私は何年やっている」

なんて事をベラベラ自慢げに話したりしませんし、

「何年ぐらいやれば先生みたいに書けるようになりますか?」

なんて質問は間違ってもしません。


「何年やれば書けるようになるのか?」

ではありません。

書けるようになるまで書くか否か?

書けるようになるまで書けば、書けるようになるのです。


今回はここまでにしましょう。

せっかく練習の話が出たので、次回は技術について考えてみたいと思います。

それではまた。

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

誹謗中傷を目的としたような常識に反するもの以外、お返事させていただきます。

nonbirishodo@mail.goo.ne.jp


定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。
posted by 華亭 at 09:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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