2006年08月14日

字書の話

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「さてさて、何の話から始めようかな?」

と色々考えたんですが、教室でよく質問を受ける字書についての話から始めようと思います。

「字書」

と書いたのは誤字ではなくて、簡単に言うと、

「字形を調べるための本」

の事です。


書も学び始めてある程度経つと、どうしても自分で字書を引いて調べる必要が出てきます。

いつまで経っても

「字書なんて必要無い」

という人もいますが、そういう人についてはそのうちに。


字書も色々とありますが、今日は

「先ず最初の一冊目として買う字書」

として適当なものを取り上げてみようと思います。


五體字類』 西東書房

新書道字典』 二玄社

角川書道字典』 角川書店


3冊とも一長一短だから、一概に

「これ!!」

とは言い切れないところが難しいのですが。


まずは『五體字類』です。

『五體字類』とあるのを見て

「え〜、今更何で『五體字類』?」

という人もいるかも知れませんが、古いからと言ってそうそう馬鹿にしたものでもありません。


確かに古い本で、初版は何と大正5年!

題字が鳴鶴翁の揮毫というのが時代を感じさせますねぇ。

私の持っているのは第64版、最新版はどのくらいなんでしょうか?

それにしても、それだけ版を重ねているのに、私の持っているものには索引に何ヶ所か間違いが残っています。(西東書房、頑張れ〜)


初版の時代的な必然として無理もない事なんですが、篆書、隷書(特に篆書)に関しては正直言って今となっては殆んど役に立ちません。

それでも「最初の一冊目」として買う場合、篆書や隷書は充実していなくてもそれほど困らないと思いますし、二王偏重の内容が、結果として草書と行書を充実させているので、草書、行書を調べることが主体なら十分に使えると思います。

3冊の中で一番小さくて軽いし。


『書道字典(角川)』は3冊の中では字書として文句無しで一番優れています。

そして、3冊の中で一番大きくて重いし、一番高い(苦笑)

篆書、隷書に関しても充実した内容ですし、一般的な趣味として書を学んでいる人達にとっては、この一冊があれば、恐らく一生困る事は無いと思います。

敢えて弱点を挙げるとしたら、篆、隷、行、草、楷、全てバランス良く収められているので、行、草のみの内容でいったら『五體字類』には及ばない、ってところでしょうか。

全体的な内容としては3冊中飛び抜けて充実しているから、もしも3冊中で

「1冊だけを選べ」

と言われたら、私は迷わずこれを選びます。


ただし、人に薦めようと思うと、しつこいようですが重いし高い。

重いかどうか、というのは実はとっても重要で、一日何百回も使うような場面を考えると、字書が重いとそれだけ引くのが億劫になったりするのです。

「とてもそこまで使いそうにない」

という人が殆んどだと思うと、手放しでは薦められないのですよ・・・


『新書道字典(二玄社)』は色々な意味で『五體字類』と『書道字典(角川)』の中間くらいですね。

因みに、私が隷書の臨書に明け暮れていた頃、字形の確認の為に机上でそれこそ一日何百回となく使ったのはこれでした。


3冊とも仮名も収めていますし、「最初の1冊」としてはどれを買っても損する事は無いと思いますよ。

「字書を買おうかな」と思っている人達の参考になれば嬉しいです。

それではまた。

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。
posted by 華亭 at 20:03| Comment(0) | TrackBack(1) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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