2011年08月28日

違和感

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随分と久しぶりのアップです。

書くネタが尽きてしまったわけでもなければ、このブログを続ける気が無くなってしまったわけでもありませんでしたが、少々疲れてしまった、という感じでしょうか。

「何に?」

と訊かれても答えに困るのですが、

「どんよりと暗〜く重〜くのしかかった疲労感で思ったように動けない。」

と、まぁ、そんな感じです。


アップをさぼっていた言い訳はこのくらいにして、そろそろ本題です。


私には以前から違和感を感じる言葉があります。


「漢字と仮名とでは筆使いが違う。」

という説明の仕方です。


皆さんも一度くらい聞いた事があるのではないでしょうか。

確かに漢字と仮名とでは筆使いが違います。

違うのですが、学書の過程(ここが肝心)で言えば、例えば話を臨書(先生の手本でも同じ話)で考えた場合、目の前の線を再現しようとするという意味に於いては、

「目の前にある線の通りの筆使い」

という以外にはなり得ないわけで、漢字も仮名もないと思いますし、そうすると漢字だからとか仮名だからとかいった区別は大した意味を持たないように思えてならないのです。


だって考えてもみて下さい。

漢字と仮名とでは違うと言っても、例えば同じ漢字で、しかも同じ楷書でも、歐陽詢と顔真卿とではやはりその筆使いは全く違うではありませんか。(共通項も勿論ありますが)


仮名だってそうです。

『高野切』の第一、ニ、三種を見ても、やはりその筆使いはそれぞれ違います。(これまた共通項はたくさんありますが)


それを十把一絡げに

「漢字はこう。仮名はこう。」

と言うのでは余りに乱暴でしょう。


それから、「漢字と仮名とでは違う」というのは確かに事実ではありますが、と同時に、共通項がたくさんあるのもまた事実です。

まぁ、楷書と仮名とでは余りにも対比が極端ですが、それでも共通項を見出だす事は十分可能ですし、行草と仮名という話になれば、ここでいちいち言うまでも無いでしょう。


つまりですね。

学書に際して(特に初学者の場合そうですが)

「漢字だから。」

「仮名だから。」

というような意識の持ち方はしない方が良いのではないかと思うのです。


尤も、現実的な事を言えば、皆さんが何処かの教室に通っているのだとすると、その先生は大抵の場合漢字か仮名の何れかが「専門」だったりしますので、漢字専門の先生は話が漢字寄りに、仮名の先生は話が仮名寄りになるのは当然だとは思います。

しかしその事と今回の事とは話が別です。


とにかく目の前にある線に対して、それを再現するにはどのような筆使いをすべきなのか、只それだけを意識し続けてさえいれば、結果としてそれがいつの間にか「漢字の筆使い」「仮名の筆使い」となっていくのだと思うのです。

「つまりは話の順序が反対なだけじゃないか」

と思われるかもしれませんが、偏った固定観念を抱いてしまわない為にも、この意識の捉え方の順序は大切な事だと私には思えます。


今回の話はどちらかと言うと、学ぶ側よりも教える側の問題なのかもしれません。

このブログの読者の中に、教えている人数的規模や内容的程度は別として、「先生」と呼ばれる立場の人がいるのかどうかは分かりませんが、もしもいらっしゃるのでしたら、今回の話、少しでも考えてみて頂ければと思います。


漢字が専門で

「仮名なんて『高野切第三種』を少しだけ」

とか、仮名が専門で

「漢字なんて『九成宮醴泉銘』と『集字聖教序』を少しだけ」

とか、そんな感じの「先生」は、特によくよく考えてみて下さい。

以前にも書きましたが、安易な刷り込みをされて困るのは学ぶ側なのですから。


というわけで、久しぶりにアップしたかと思えばやっぱり随分と皮肉っぽい内容になってしまいましたね(苦笑)

今回はここまで。

それではまた。

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

ラベル:通信添削 書道
posted by 華亭 at 11:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。ブログの更新、楽しみにしていました。

今回の筆使いですが、私は「漢字だから」「仮名だから」とはそれほど意識してきませんでした。

教室に通っていた頃も辞めて自宅で稽古している今も、
手本や古典に近づけるのに一生懸命で、考えている余裕がなかったと言うのが正直なところです (^^;

でも今回の記事を読ませていただいてこれで良かったのかなと思いました。
これからも無理のないペースでの更新、お願いいたします。
Posted by 芝風 at 2011年09月01日 13:23
芝風様

コメント有難う御座います。

> 手本や古典に近づけるのに一生懸命で

それで良いのだと思います。

本文中にも書きましたが、この問題はやはり、指導する側の人間が
注意すべき問題のようですね。

このブログ、一体どれくらいのペースでアップ出来るのか正直分かりませんが、
細々とでも続けていくつもりですので、今後とも宜しくお願いします。
Posted by 華亭 at 2011年09月01日 20:58
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