2010年12月06日

忘年会にて

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先日、忘年会がありました。

教室に通っている人達の忘年会です。

一口に教室に通っているとは言っても、本部教室に通っている人、支部教室に通っている人、カルチャーサークルの会員、と様々ですし、同じ教室に通っている人同士でも、通う曜日や時間が違えば普段はお互い殆ど顔を合わす事が無いわけです。

そこで有志の数名が皆さんに声をかけ、「お互いの親睦を深めましょう」という事で、年に数回、先生を囲んでという形の集まり(早い話が飲み会です)を催していて、毎回私もそこに呼ばれるのです。


正直、行くまでは毎回あまり気が進まず仕方無しに行くのですが(苦笑)、私も自分が担当している以外の教室や曜日の人達とは普段は殆ど会いませんし、そのような場では普段の教室ではしないような話も色々と出る事もあって、皆さんの意外な一面が見られたりするので、結局いつも楽しんで帰ってきます(笑)


ところで皆さんが書を始めた動機やきっかけは色々ですし、その後の書との関わり方も一様ではありません。

特に書との関わり方については、

「書を学ぶ事自体が教室に通い続ける目的になっている」

という人達ばかりではありませんから、このような場で聞く事の出来るお互いの話が興味深くもあり、場合によっては刺激になってもいるようです。


そんな様々な人達の中には、

「本音を言えば、書は二の次三の次。」

という人達もいます。

傾向としてはカルチャーサークルの人達に多いのですが(あくまで傾向としては、ですよ。)、この人達は稽古の曜日や時間が固定されているので毎回必ずお互い顔を合わす事になり、必然的にメンバー間の仲が良くなりやすく、交流も盛んになります。

結果、稽古の為に集まっているというよりは、その後のお茶会が主目的で集まっている、という感じになりやすいのです(苦笑)


このブログでは度々書いてきましたが、書との関わり方というのは人それぞれであって、人のそれを否定するつもりも無ければ自分のそれを無理強いするつもりも無い、というのが私の考え方です。

確かに「お茶会目当て」という書との関わり方が、私のそれとは根本的に全く異なったものであって、彼等の延長線上として私がいると思われたり、彼等と一緒の世界に立っていると思われたりしても困る、という自負も決して譲る事は出来ませんが、それはそれで私の中の問題ですから。


それに、今回初めて顔を合わせた(つまり私が担当していない)今年米寿を迎えたという男性のような人を見ていると、

「これはこれでアリだよな…」

と思うのです。


どういう事かと言うとですね。
この男性、入会してまだ1年程度らしいのですが、その数年前に奥様に先立たれ、それからずっと1人暮らしを続けてきたのだそうです。

特にこれと言った趣味も無かったこの男性。

1人になってからは家から出かける事もめっきり少なくなり、只漠然とした日々を送っていたのですが、ある日、掛かり付けの医者にこう言われたそうです。

「もっと人と交流するようにしなくちゃ駄目ですよ。何か趣味でもお探しになったら如何ですか?」

こう言われたこの男性。

医者の話をなるほどと思い、あれこれ考えるうちに、近所の市の施設に色々なカルチャーサークルがある事を知ります。

そしてその中に書のサークルがある事を知った男性はふと、自分が子供の頃に父親が筆で手紙や色々なものを書いていた事を思い出しました。


「今まで自分が書道をするなんて考えてみた事もないが、これも何かの機会だ。一つやってみるかな。」

と思い立ち、結局そのサークルに入会する事にしたのです。


これがこの男性が書を始めたきっかけでした。

そこには「字が上手になりたい。」といったよくある動機すらありません。

そもそも初めから人との交流目当てなのですから。


入会した男性は、自分の子供と同年代や更にはそれよりも若い先輩達に温かく迎え入れられたのだそうです。

「それからずっと、皆さんには本当に良くして頂いて。

しかも今日みたいな席にまで呼んで頂けるとは、書道を始める前の私では夢にも思えませんでしたよ。」

と嬉しそうに話しながら

「先生、書道ってのはいいものですな。

始めて本当に良かった。

いや〜、本当にありがとうございます。」

と、何度も何度も担当の先生に頭を下げるのです。


若い時の私だったらこの話を聞いてきっと眉をひそめたでしょう(笑)

「書と関係無いでしょ。それは。」

と。


しかし、今の私は思うのです。

「これはこれでアリだよな…」

と。


この男性は人との交流の場を求めて書を始めたのであって、きっと書以外の事を始めていたとしても同じ事だったでしょう。

しかし、確かにきっかけはたまたまであったにせよ、書を始めた事が結果としてこの男性の日々を少しでも良い方向へと向けてくれたのだとしたら、書に携わって生きている人間として、やはり嬉しいですからね。


しかもこの男性も、続けているうちに、

「最初は全然書けなかったものが、練習すればするほど自分なりに上手くなったと思えて嬉しい。」

と、書をやる事自体も楽しくなっていったようですから、もう言う事無いじゃありませんか。

ですから、こんな書との関わり方もあって良いと思うのです。


そう思えるようになった私は、もしかすると肩の力が良い意味で抜けてきたのかもしれません。


皆さん今回の話どのようにお考えになりますか?

今回はこれまで。

それではまた。

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

誹謗中傷を目的としたような常識に反するもの以外、お返事させていただきます。

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。
ラベル:書道 通信添削
posted by 華亭 at 08:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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