2010年11月11日

知識って本当にいらないの?

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今回は前回に少しだけ予告したとおり、

「知識って本当にいらないの?」

という事について考えてみたいと思います。


例えば前回紹介したような本を読んでみると、自分の知らない言葉がたくさん出てきますし、普段自分が筆を持つ時には全く考えもしないような事まで色々と書いてあるわけですが、そういった事を読んだ人の中には、

「書を書くのにホントにこんな事まで知らなきゃいけないの?」

「ホントにこんな事まで考えながら書かなきゃいけないの?」

と思う人もいるでしょう。

私が今ここで単に

「知らないよりは知っている方が良いですよ。」

と言ってみても

「何で知らないよりは知っている方が良いの?」

と思われてしまうのでしょうし。


それでは先ず、何故、知らないよりは知っている方が良いのかを考えてみましょう。


結論から言えば、色々な事を知るという事は、自分の目に客観性を持たせる事になるのだと思うのです。

例えば筆の使い方一つ取っても、本にはあれこれと理屈が書いてあります。

それは確かに「単なる理屈」として読めば、正に単なる理屈でしか無いのかもしれませんが、同時にそれは、先人達によって途方もない年月をかけて試行錯誤され、淘汰されてきた末に辿り着いた一つの結論としての方法論でもあるのです。

そのような話に耳を傾けてみないという手は無いでしょう。


その上で

「それなら自分はどうだろう?」

という視点で自らを省みる事が出来るとするならば、そこには単に自分の目だけで見るのとは異なった、客観的な視点が含まれたものになると思うのです。


また、色々と読んでいくうちにはそれまで自分が正しいと信じて疑わなかった事について否定的な事が書かれている場合もあるでしょう。

どちらが是かは別としても、少なくとも自分がそれまで疑う事すら無く信じてきた、ある種の固定観念に揺さぶりをかける事にはなる筈です。

そしてその揺さぶりがきっかけとなって、これまで見えていなかったものに少しずつ気が付く事が出来るようになるかもしれません。


これは特に独学者にとっては極めて大きな意味を持つ筈です。

いつも言う事ですが、自分以外の目を持たない独学者の場合、ダメ出しをしてくれる客観的な判断が伴いませんから、どうしても独りよがりの勘違い丸出しの状態に陥りやすく、また、いつまで経ってもその事に気付きません。

そのような危険を軽減する為の一助となるのが知識なのだと思うのです。


確かに知識はそれだけでは「単なる理屈」という以上の意味を持ち得ないのかもしれませんし、実践が伴ってこその知識なのだとも思います。

ですがその一方で、自分にとっての未知の知識が、自分の視野や視点を変えてくれるきっかけにもなり得るという事も間違いのない事実です。

何の知識も持たないまま書くのと、例えば百の知識を持って書くのと、同じものになるなどとは到底思われません。


「知識知識と言い過ぎていると、知識に縛られてしまう事にはならないのか?」

という意見もあるでしょうが、それはまた別の問題ですし、要はバランスなんだと思います。

無知なままでも困るし、かと言って頭でっかちになってしまうのもやはり困ります。

そうは言うものの、筆を持つ人間はとかく実践のみになりがちなのが実情ですから、

「知識を身に付けるという事を常に意識しておく。」

というくらいのつもりでいて丁度良いのではないでしょうか。


ところで知識に関する事で時々質問を受けるのが、

「書道史って知らないとダメですか?」

というものです。

これについても少し書きたい事があるのですが、話が長くなってきたので、また次回に。


「次回っていつだよ!」

と言われそうですが(笑)

それではまた。

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。
ラベル:書道 通信添削
posted by 華亭 at 02:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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