2009年11月05日

真っ直ぐ

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今回から数回に亘って、少しややこしい話をしたいと思います。


例えば自分の氏名や住所等を書く際、

「真っ直ぐ書きたいのに曲がったりずれたりしてしまう。」

という人がいます。

「中心の目安にする為の線を鉛筆で薄〜く垂直に引いておいても全然ダメ。」

という人も少なくありません。


そこで今回は、年賀状を書く時期も近付いてもきましたし、真っ直ぐ書く事の是非については触れずに、素直に

「何故曲がってしまうのか?どうしたらずれずに真っ直ぐ書けるのか?」

について考えてみたいと思います。

あ、因みに縦書きの場合の話ですからね。

この話、冒頭に「ややこしい」と書きましたが、実は本人を目の前にしながら説明すれば何とも単純なものなのですが、それを文章で説明しようとすると途端にややこしくなってしまいそうなのです(苦笑)

ですから正直言うと今までずっと避けてきた話題なのですが、何とか頑張ってみますね。


先ずは中心線が引いてあるとして、そこに書く場合の話からいきましょうか。

真っ直ぐ書きたいのに曲がったりずれたりしてしまうというのには、一つ大きな原因があります。

それは

「今から自分が書こうとしている字の形や大きさや位置について、『書く前に』ちゃんとそれらを想定しないまま書いてしまっている。」

というものです。

まぁ、これもいつもの「書く前の意識」が足りないという話の一つなのですが、もう少し具体的に考えてみます。


私は東京都に住んでいますから、「東京都」を例にしてみましょう。

先ず「東」ですが、早速これからずれてしまう人の場合、最初に考えられる原因は一つしかありません。

1画目の横画を真ん中に書いていないからです。


「え〜っ!?そのくらいは出来るんじゃない?」

と思ってはいけません(笑)

出来ていない人、とっても多いんですよぉ。


1画目の横画が真ん中に書かれずに左右どちらかにずれてしまったとすると、1画目が書かれたその時点で既に「東」は横画がずれたのと同じ方向にずれる事が決定してしまいます。

何故なら、2画目以降の部分は1画目の横画の下に書くのですから、1画目の横画が左や右にずれた場合、それにつられて2画目以降も同じ方向にずれてしまうからです。


ではそもそも、目安の中心線があるのに何故1画目の横画が左や右にずれたりするのでしょう。

これは、先に話した

「今から自分が書こうとしている字の形や大きさや位置について、『書く前に』ちゃんとそれらを想定しないまま書いてしまっている。」

というのと同様に、書き上がった時の1画目の横画の位置を、「書く前」に、ちゃんと想定していないからで、つまりはそれが書き上がった時の「東」の全体像の位置を想定していない、という意味にも繋がるのです。


例えばこれが手本を見ながら書いている場合だとすると分かりやすいのですが、1画目の横画の位置がずれるという事は、横画が始まる位置、つまりは入筆位置がずれているという事に他なりませんから、入筆位置がずれた時点で、既に字全体がずれる事は決定してしまいます。

何故なら手本を見ながら書いている場合、横画の長さは手本によって決まっているのですから、例えば入筆位置が手本よりも左にずれた場合、その位置から手本と同じ長さの横画を引けば、必然的にその横画は手本よりも左にずれた位置、つまりは中心線から見て左にずれた位置に書かれる事になり、先程の理屈の通り、左にずれた横画につられて「東」全体も左にずれてしまう結果になるからです。


尤もこの理屈には例外があって、「手本と同じ長さ」に引く事からして出来ない人の場合、入筆位置がずれたにも関わらず運良く1画目の横画の位置が真ん中に来る事があります。

但し、その場合には必然的に1画目の横画の長さは手本と異なっているわけですから、結果として、「東」全体の大きさも手本とは異なってしまう場合が殆んどでしょう。(「最初の一歩」の回参照)

このような偶然的な例外まで考慮に入れていては話が更にややこしくなってしまいますので、今回は省いて考えましょう。


さて、1画目の横画の位置がずれてしまう理由は分かりましたので、それに注意しながら無事に横画が真ん中に書けたとします。

次の2画目以降の「日」の部分は、先に書いた理屈通りなら、1画目の横画を真ん中に書く事さえ出来れば、それにつられて「日」も真ん中にきてくれそうなものだと思いたいのですが、実際にはそうもいかないようです(苦笑)

これが図形であれば、下図のAを見てBやCのように描いてしまう人などまずいないと思いますが、字の一部分になった途端、BやCのように書いてしまう人がいるからです。

これではいけません。(「形の話。その2」の回参照)

「東」真ん中
「東」左ズレ「東」右ズレ

                        


ここでもやはり、書き上がった時の「日」の位置を想定しておいてから書かないから、BやCのような事が起こってしまうのです。

この場合も肝心なのは(2画目縦画の)入筆位置です。

これがずれてしまうと「日」全体がずれてしまいますからね。

書き上がった時の「日」の位置をしっかり想定してから入筆位置を決めなければなりません。

書き上がった時の「位置」を想定しておく、というのをもっと具体的に言えば、書き上がった時の「横幅」を想定しておく、という事になりますが、これに対して無頓着なままに入筆してしまう人が非常に多いのです。(1画目の横画でも話は全く同様です。)


さぁ、「日」の部分がずれずに書けたとして、問題はまだ残っています。


「日」の部分の次、6画目の縦画です。

せっかくここまでちゃんと書けたのに、この縦画を真ん中に書かない人、これまた少なくありません。

本来ならこの縦画を真ん中に書くのは簡単なはずです。

今は目安の中心線があるのですから、早い話が中心線の上に書けば良いだけです。

ところがこれすら出来ていない人、ホントに多いんですよぉ(苦笑)

真っ直ぐに書こうとしているにも関わらず、この縦画を真ん中に書こうとしないというのは、正直な話、私には全く理解出来ないのですが(苦笑)、実際にはたくさんいるのです。


ここまで話を進めてきてお気付きかと思いますが、1画目の横画が真ん中に書かれていないと、それ以降を書き進めた結果として、この縦画を真ん中に書く事が出来ませんよね。

この縦画だけ無理矢理真ん中に書いてもダメなんですから。


逆に言えば、とにかく最初の横画が真ん中に書かれてさえいれば、その次の「日」の部分、更に次の6画目の縦画、と順を追って話を進められるわけで、その結果として6画目の縦画を真ん中に書くところまでくれば、自然と「東」は真ん中に書かれているはずなのです。

ところが実際には、この縦画も無頓着に(としか私には思えないのですが)左や右にずれた位置に書いてしまう人がいるのです。

それではダメなんです。

ホントにしつこいようですが、「書く前」に、色々な事によくよく注意してから書きましょうね。


後は左払い、右払いを書けば無事出来上がりです。


というわけで、ここまで何とも大騒ぎしながらやっと一文字真ん中に書けました(汗)

ここまででは一文字を「真ん中」に書いただけなので、本当の意味で「真っ直ぐ」書けるかどうかは2文字目からが問題なのですが、既に話がとんでもなく長くなってきました(汗)

先が思いやられますが続きは次回に。

書くのに時間がかかる内容なので、次回分をアップするまでにお待ち頂く事になるかもしれませんが、何とか頑張ってなるべく早くしますので。

こうなると「のんびり」どころではありませんね(苦笑)

それではまた。

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

ラベル:書道 通信添削
posted by 華亭 at 02:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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