2009年10月11日

一を聞いて

これまでの記事の一覧はこちらへ
記事の一覧です

通信添削についてはこちらへ
通信添削について』

メールによる御質問はこちらのアドレスへ
nonbirishodo@mail.goo.ne.jp

----------------------------------------------------------

今回は(前回もそうでしたが)私が普段教室で教えていてよくある

「う〜ん…」

と思ってしまう事について話してみたいと思います。


稽古中の添削であなたは、例えば「村」という字の「木へん」の形について指摘を受けたとします。

そこであなたは

「成程」

と思い、指摘された事に気を付けながら練習しました。

結果、その指摘箇所については先生に直されなくなりました。


程無くして、今度は「杉」という字の「木へん」の形について指摘を受けました。

ところがそれは「村」の時と全く同様の指摘だったのです。


皆さんこういう事、ありませんか?


話の展開から御察しの通り、これ、全然ダメなんです(苦笑)


これは指摘を受けた時の意識の持ち方に問題があります。

最初に「村」の木へんの形を指摘された時に、

「木へんの形」について指摘された。

と意識するのか、只漠然と

「村という字」について指摘された。

と思って済ませてしまうのか。


この二つは似ているようで実は全く違います。


「木へんの形」を指摘されたとして意識出来ていれば、次に「杉」のように木へんの付いた別の字が出てきたとしても、先程の「村」と同じように「木へんの形」に気を付けながら書く事が出来るでしょう。

ところがこれを漠然と「村」への指摘として捉えてしまうと、次に「杉」が出てきた時、先に指摘を受けたはずの木へんの形には気を付ける事が出来ず、単なる「杉」という別の字としてしか意識出来ないのです。

これは木へんの付く全ての字について一切の関連性を持たせずに完全に個別なものとして学ぼうとするようなものですから、そんな事をしていては一生が200年あっても足りません(笑)

木へんの付く字が何種類あるのかなんて、諸橋の『大漢和辞典』を調べてみる気にすらなりませんが(苦笑)、これでは学ぶに効率が余りに悪過ぎます。


一度木へんについて指摘を受けたのであれば、全ての木へんの付く字の「木へんの形」については、いちいち言われなくとも気を付けて書くようでなくてはダメなんですよ。


「そんなややこしい話じゃなくて、只単に木へんについての指摘を忘れてただけだろう。」

と思うかもしれませんが、「忘れてた」なんて、そんなの尚更ダメですよ(笑)

というよりも問題外です。


「だって…忘れちゃうんだもん…」

と言いたいのかもしれませんが、それならそれこそいちいち言われなくてもメモを取るなり何なり、自分なりの「忘れない為の工夫」くらい自分で何とかして下さい。

正直な話、大人相手にそこまで面倒見きれません(苦笑)


今回は「形」の話として取り上げていますが、話は筆使いでも墨の使い方でも、何でも同じです。


「一度受けた指摘は二度と忘れない。少なくとも忘れないように最大限努力する。」

というのは当然の話ですが、

「一度受けた指摘に関連するような指摘は受けない。少なくとも受けないように最大限努力する。」

というのも当然の話であって然るべきだと思うのです。


教える側からすると、それまでにその人にどんな指摘をしてきたのか、というのは大抵全部覚えていますから、今回の木へんの例で言えば、「杉」の木へんで「村」の木へんと全く同じような事をしていると、

「う〜ん…さっきの木へんの話、分かってないなぁ…」

と思うわけです。


「忘れてなんかいないけど、上手く出来ないんだもん。」

という意見もありそうですが、こちらもプロの端くれです(笑)

分かってないのか、分かってはいるけど出来ないのか、その区別くらい、書いたものを見ればすぐに分かりますよ。


いつもの愚痴になりますが、

「いくら書いてもちっとも上手くならない。」

といったセリフを連発する人に限って、今回の話のような点については全くダメだったりするものです。


「一を聞いて百を知れ。」

とは言いませんが、せめて

「一を聞いたら他の一については言われずとも気付く。」

くらいのつもりではいて欲しいと思うのです。


私としては至極当然の話をしているつもりなのですが、皆さんにとってはハードルの高い話なのでしょうか?

日頃の自分を思い返してみて下さいね。


今回はここまで。

それではまた。

----------------------------------------------------------

初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

誹謗中傷を目的としたような常識に反するもの以外、お返事させていただきます。

nonbirishodo@mail.goo.ne.jp


定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

ラベル:書道 通信添削
posted by 華亭 at 13:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 考え方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック