2009年07月03日

形の話。その3

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前回前々回と形に関する話をしましたが、今回ももう少し形の話を続けてみようと思います。


皆さんの中には前回までの話を受けて、

「理屈はよく分かったけど、気を付ける際のもう少し具体的なコツみたいなものは無いの?」

と思った人もいるでしょう。


ホントは

「穴が開く程、手本をよ〜〜〜く見なさい!」

とだけ言って終わりにしたいところなのですが(苦笑)、それではさすがに不親切ですよね(笑)

前々回では入筆の違いについて、前回では字の一部分の違いについて、と話してきましたから、今回はそれらのまとめの意味も込めて、字全体の形の違いについて、1つのヒントとしてその捉え方についての一例を挙げてみたいと思います。


これは私が普段教室で話している事ですから、効果は実証済みですよ(笑)


実はとっても簡単な方法なのですが、字の周りを線で囲ってしまうのです。

これを見て下さい。

『蜀素帖』「語」1-1
       1−1

これは以前にもこの「試食」のカテゴリで扱った事のある米元章の『蜀素帖』からの抜粋で、「語」という字ですが、例えばこれを臨書する際を考えてみましょう。

早速字の周りを線で囲ってみます。

『蜀素帖』「語」1-2
       1−2

するとほら、周りを囲んだ線で出来上がる形が一目瞭然でしょ。

これでもまだピンとこない人はこれでどうでしょう。

『蜀素帖』「語」1-3
       1−3

つまり、この「語」という字を書く前に、今赤い線で表されたこの字の大まかな外形を、ちゃんと確認しておくのです。

そのつもりで見ると、色々な事に気付くはずです。

『蜀素帖』「語」1-4
            1−4

例えば、

「aよりもbの位置の方が高い。つまりはaとbを結ぶ線は右上がりになっている。」

「bよりもcの位置の方が右に出ている。」

「一番低いのはdで、その位置はbを垂直に下りた位置よりもよりも少し左にある。」

「dからfのほぼ中間にあるeは、dとfを結ぶ直線からほんの少しだけ左斜め下に向かって張り出している。その位置はaを垂直に下りた位置よりも少し右にある。」


等々、これらはほんの一例に過ぎませんが、このようにして見てみると、その外形の特徴を客観的に分析する事が出来るでしょう。

形臨するにしても只闇雲に書いてしまうのではなく、このようにして自分に出来得る限り、気付ける限りの形の確認をちゃんとしてから書くのです。

そうすれば、少なくとも次のような外形に書いてしまうような事は起きないはずです。

『蜀素帖』「語」1-5
       1−5

これは青い線で書いた部分の形が1−1〜1−4のものと全く違いますよね。

このような区別と書き分けを、1−1だけを見て書く時にも常に意識しておくのです。


とは言うものの、最初からそれを間違い無く実行するのはなかなか難しいでしょうから、

「1−2のように、字の周りを線で囲ってみましょう。」

という、今回の提案になるわけです。


言うまでもなく、実際の字の形というのは外形だけの話ではありませんが、少なくとも、外形についての視点のズレはこの方法で随分と改善されていくと思いますから、皆さんも一度お試し下さい。


参考までに、同じ『蜀素帖』の中の別の「語」という字を、今回扱った「語」と並べて載せておくので、比較してみて下さい。


ふ〜〜・・・

図を使った真面目な説明というは、やっぱり図の準備が面倒で疲れますねぇ(苦笑)

もう当分やりませんからね〜(笑)

それではまた。

『蜀素帖』「語」1-1   『蜀素帖』「語」2-1

  『蜀素帖』「語」1-2      『蜀素帖』「語」2-2

  『蜀素帖』「語」1-3      『蜀素帖』「語」2-3

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初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

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定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

ラベル:書道 通信添削
posted by 華亭 at 06:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 試食 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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