2009年06月13日

綺麗な字

これまでの記事の一覧はこちらへ
記事の一覧です

通信添削についてはこちらへ
通信添削について』

メールによる御質問はこちらのアドレスへ
nonbirishodo@mail.goo.ne.jp

----------------------------------------------------------

随分前の話です。(もう10年以上も前になるかなぁ・・・)

余りにも不愉快だったので良く覚えているのですが、うちの教室に通っていた女性(初心者)から、突然こんな質問をされた事がありました。


女性「先生。どうして字ってキレイに書かないといけないんですか?」

華亭「は?」

女性「どうして汚い字じゃダメなんですか!?」

華亭「…?」


因みにここでの「キレイな字」とは、「キレイな字とはどのようなものか?」とか「キレイかどうかだけが書の価値なのか?」みたいな難しい話は一切抜きで、単純に世間一般でイメージされている「キレイな字」程度として考えておいて下さい。


さてこの女性、ちょっと変わった人、と言っては失礼なら非常に個性の強い(笑)人でした。

世の中には本人は無意識のうちに人をいらつかせたり怒らせたりする天才のような人がいますが(苦笑)、この女性は正にそれで、私は正直な話とても苦手なタイプでした(苦笑)

この日は稽古に来るなりいきなり先程の質問をぶっきらぼうに投げ掛けてきたのです。

文章にするとその時のニュアンスが上手く伝わらずにもどかしいのですが…まぁとにかく嫌〜な感じですよ。


華亭「どうしてって…」

女性「どうしてですか?別にいいじゃないですか!汚い字でも!」


その人のあまりの口調に私は思わずカチンときました。

それでも今の私なら適当に穏便にやり過ごす事も出来るでしょうが、当時は私もまだ20代、若かったのでそうもいきません(苦笑)


華亭「別に汚い字でもいいんじゃないですか!私はキレイに書かなきゃいけないなんて事をこれまでに一度だってあなたに話した覚えなどありませんがね!」


既に単なる「売り言葉に買い言葉」の雰囲気ですよ(笑)

しかし、その女性もさすがに私の語気が荒くなったのを感じたらしく、いくらかトーンダウンして


女性「でも、先生はキレイな字を書かせようとして色々言うじゃないですか…」

華亭「当たり前でしょ!それが私の仕事なんですから!そもそもうちみたいな教室は字がキレイになりたいと思った人が来る場所でしょ!そのお手伝いをするのが私の役目ですよ!あなたが汚い字でも構わないというならそれで何の問題も無いし、私もそれに対してとやかく言うつもりなどこれっぽっちもありませんよ。だけど、それならあなたは何故ここに来てるんですか?汚い字でも構わないなら来る意味など無いでしょうが!」


あ〜あ、言っちゃった(苦笑)


その女性、黙るより他無かったようです(笑)


ところでこんな変わり者、じゃなくて個性の強い人の事は今はどうでも良いのですが、この人の質問自体は、皆さんの中にも同様の疑問を持った事がある方もいるかもしれませんね。

それに対する私の考えはさっきの私のセリフに既に含まれています。


別に必ずしもキレイな字である必要など無いと思いますよ。


但し、書く側として考えれば、どうせ書くなら汚いままよりキレイに書きたいと思うのが人情というものでしょうし、読む側になれば、出来れば書きなぐったような汚い字は読みたくありません。


しかしこれも個々人の考え方次第でしょうから

「俺は汚い字を書いたり読んだりする事なんて別に気にならないよ。」

という人がいたとしても不思議ではありませんし、それを否定するつもりもありません。


しかし更に考えてみると、自分自身しか読まないと分かっているものは別として、誰かに読まれる事を前提として書く場合、それがどれ程汚い字であったとしても、せめて丁寧に書くのが最低限のマナーなのではないかとも思います。


先程「書きなぐったような汚い字」と言いましたが、それがもしも丁寧に書いた結果なら仕方ありません。

しかし本当に只書きなぐっただけの雑で乱暴な汚い字なのだとしたら、読む側とすればそんな字を読まされて嬉しい筈もないでしょう。


キレイな字を書く為にはそれ相応の練習が必要です。

全ての人がそんな練習をしてきているわけではないのですから、全ての人にキレイな字を求めるとすれば、それは極めて理不尽というものです。

ですから私はキレイな字である必要など無いと言うのです。


ですが、キレイな字は書けなくとも、自分なりに丁寧な字なら誰にでも書ける筈です。

たとえキレイではなくとも丁寧に書いた字というのは読む側にそれが必ず伝わりますし、逆もまたしかりです。


私なら、丁寧に書かれた字を読みたいです。


「丁寧に書くだけじゃなくてやっぱりキレイな字が書きたい。」

と思ったあなた。

あなたは私の通信添削でも受けて下さい(笑)


そんな宣伝はともかく、

「キレイな字は書けなくとも、自分なりに丁寧な字なら誰にでも書ける筈」

と書きましたが、実はこれ、「誰にでも」と簡単に言ってしまえる程単純な話ではないのです。


ないのですが、話が長くなってきたので続きは次回に。

それではまた。

----------------------------------------------------------

初めてこのブログを読まれた方へ。

いらっしゃいませ。

あれこれ思いつくままに書いているので、書道独特の専門用語や人名などの固有名詞に関しては、その都度解説を付ける事はしていません。

初心者の方や学び始める以前の方には難解な部分も多かったかもしれませんが、お許し下さい。


「一言書いてみたいんだけど、みんなに読まれてしまうコメントに書くのは何だか気が引ける・・・」

という方や、

「何だか下手な事を書いたら説教されそう・・・」

という方、また、通信添削について御質問のある方は、下記のアドレスまで御意見御質問をお送り下さい。

誹謗中傷を目的としたような常識に反するもの以外、お返事させていただきます。

nonbirishodo@mail.goo.ne.jp


定期的にアップ出来ているわけではありませんが(正直言ってサボりがちです)、よろしかったらまた覗きにいらして下さい。

ラベル:書道 通信添削
posted by 華亭 at 03:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック